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出来 真斗; 牧野 高紘; 富田 卓朗*; 橋本 修一*; 児島 一聡*; 大島 武
no journal, ,
炭化ケイ素(SiC)のシングルイベント効果研究の一環として、高エネルギー重イオンをSiC金属-酸化膜-半導体(MOS)キャパシタへ照射し、シングルイベントゲート絶縁破壊(SEGR)の観測を行い、SEGRが発生した絶縁破壊電界(E)とイオンがSiCへ与えるエネルギー(Linear Energy Transfer: LET)との関係を調べた。n型六方晶(4H)SiCを用いて作製したMOSキャパシタへ、9MeVのニッケル(Ni), 18MeVのNi, 322MeVのクリプトン(Kr)及び454MeVのキセノン(Xe)を照射した。イオンのLETは、それぞれ14.6, 23.8, 42.2及び73.2MeVcm/mgである。その結果、LETの増加に伴うEの低下が確認され、Eの逆数とLETには直線関係があることが見いだされた。この直線関係はシリコン(Si)MOSデバイスにおいても報告されているが、Siに比べSiCは傾きが小さいことがわかった。これは半導体内部で1個の電子正孔対を生成するエネルギーがSiと比較してSiCの方が大きいことに起因すると考えられ、SiC MOSキャパシタはSi MOSキャパシタと比較してSEGR耐性が優れている可能性が示された。
牧野 高紘; 出来 真斗; 岩本 直也; 小野田 忍; 星乃 紀博*; 土田 秀一*; 大島 武
no journal, ,
耐放射線性デバイスへの応用が期待されるSiCデバイスのイオン誘起破壊現象研究として、逆方向を印加したn型六方晶(4H)SiCショットキーダイオードへ重イオンを照射し、ダイオード内で収集される電荷量を測定した。ショットキーダイオードは、n型4H-SiC基板上に成長させた30m厚のエピタキシャル層に作製し、ダイオード内での飛程約26mを持つKr-322MeVを照射した。基板側に正の電圧を印加し、基板で収集される電荷量をチャージアンプ(ORTEC 142C)で測定した。その結果、400V以上の電圧を印加した場合、Krがダイオード内に生成する電荷量を越える電荷収集が観測された。イオン入射数と観測された電荷発生イベント数が同じであることから、この過剰な電荷は、ダイオード内に生成された電荷が何らかの理由で増幅されたものといえる。SiCショットキーダイオード内の空乏層がエピタキシャル層に近づくとこの現象が観測されることから、イオン誘起電荷の増幅メカニズムにはエピタキシャル層と基板の界面が何らかの関与をしていると考えられる。